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● 大腸ポリープとは ● 大腸ポリープとは、異常な腫瘍が大腸の内壁から生じ、腸管の内腔に向かって突き出てくる状態です。大腸ポリープには平坦なものと茎を有するものがあります。 ポリープは大腸に生じる疾患のうち最も多いもののひとつで、成人では15〜20%の人に見つかります。殆どの大腸ポリープは良性ですが、ある種のポリープは癌との間に関連があることが明らかになっています。大腸ポリープは大腸および直腸のすべての部位に発生しますが、特に左側結腸、S状結腸、直腸に多く生じます。 |
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▼どのような症状が起こりますか? 殆どのポリープは無症状で、内視鏡検査やレントゲン検査で偶然発見されることが殆どです。しかし一部の大腸ポリープでは出血、粘液の排出、排便状態の変化などを引き起こすことがあります。まれに腹痛を起こすこともあります。 |
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▼どのように診断するのですか? 大腸ポリープは、内視鏡検査またはレントゲン検査(注腸造影)で大腸を観察して診断します。 大腸内視鏡検査には三つの方法があります。(1)硬性S状結腸内視鏡、(2)軟性S状結腸内視鏡、(3)全結腸内視鏡、の三つです。硬性S状結腸内視鏡は肛門から20cmくらいしか観察できません。軟性S状結腸内視鏡では、全腸管の1/3〜1/4が観察できます。これらは特別な前処置が不要で、外来で施行できます。 全結腸内視鏡では長くて軟らかい内視鏡を用い、全結腸の観察を行います。この検査は前処置が必要となり、鎮静剤がしばしば用いられます。 間接的な検査法としては注腸造影検査があります。バリウムを用いて腸管の内壁を造影する方法です。注腸造影によって、思いがけないポリープがしばしば発見されることがあります。 便潜血反応検査は、大腸の疾患を見つけるのに有用な検査ではあるのですが、陰性だからといってポリープがないとは言い切れません。ポリープがひとつでも見つかった人は、全結腸を検査する必要があります。このうち30%の人に他にもポリープが見つかるからです。 |
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▼大腸ポリープは治療する必要があるのですか? 大腸ポリープが癌化するかどうかを予知する方法がないので、すべての大腸ポリープを切除することが勧められています。殆どのポリープはスネア(金属の輪でできた電気メス)をポリープにかけて内視鏡的に切除できます。小さい大腸ポリープであれば凝固装置を接触させれば容易に消滅させることができます。 殆どの大腸内視鏡検査(ポリープ切除含む)は、痛みもあまりなく行えます。大きな大腸ポリープが複数あれば、完全に取り除くのに2回以上の治療を要することがあります。大きさや場所の問題のために内視鏡的に切除できないポリープも一部にはあり、この場合には手術が必要になります。 |
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▼ポリープは再発することがありますか? 完全に切除されていれば、そのポリープの再発はまれです。しかしながら、大腸ポリープを生じるに至った要因はまだ存在しているわけです。ポリープを切除した人のうち、少なくとも30%以上にまた新しくポリープができます。大腸ポリープを切除した人は、大腸専門医による定期的な検査を受ける必要があります。 |
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★出典:ASCRS |
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