大腸・肛門病の知識 痔プロ.com
Knowledge of Colorectal Disease
STEP2
内痔核
■痔核の種類と発生原因

痔核は、便秘などによるいきみや腹圧による肛門部への過度の刺激、また長時間の座りっぱなしや立ちっぱなしの生活が続くことによる血行障害(肛門部のうっ血)によって発生する痔で、一般的に「いぼ痔」と呼ばれているものです。痔核はそのできる場所により「内痔核」と「外痔核」とに分けられています

■痔核発生原因の例

便秘等による排便時のいきみ
・ゴルフのスウィング等、スポーツ時のいきみ
・長時間の座りっぱなし、立ちっぱなしの姿勢
・重いものを運んだりする時のいきみ
・アルコール類や刺激物(こしょう、からし、わさび等)の過度の摂取
・妊娠、出産時(妊娠中は子宮が大きくなるので肛門部がうっ血し、腹圧が強まり、肛門が押し出されやすくなります。またどうしても運動不足になる上、胃腸が圧迫されるので便秘がちになりますから痔をつくりやすいのです。)
■内痔核の原因と症状

排便時のいきみのくり返しなどによりうっ血が生じ、歯状線より上部の内痔静脈叢がいぼ状にふくらんだものを内痔核といいます。痔核全体の約8割を占めているのがこの内痔核です。症状としては、最初のうちは排便時の出血のみで痛みはありませんが、病状が進むと排便時にいぼが肛門外に出て、炎症などによる痛みを生じる場合があります。
■内痔核の病状の進行

内痔核の病状は4段階に分かれています。
程度 治療法
内痔核 ●内痔核T度

痔核が肛門内でふくらんでいるだけで、排便時に肛門の外へ出ない状態。
排便時に少し出血する。痛みはない。


・便通の改善
・坐剤の使用

内痔核 ●内痔核U度

出血とともに痔核が排便時に肛門の外へ出てくるようになるが、排便後は自然に元に戻る状態。
痛みも出てくる。残便感があるのも特徴。

・坐剤の使用
・出血に対しては注射硬化療法
・脱出も気になるときはゴム輪結紮
内痔核 ●内痔核V度

排便時に肛門の外に出た痔核が、自然に肛門内に戻らずに、指などで押し込まないと戻らなかったり、体を動かした拍子に肛門の外に出てしまう状態。

・過去の治療歴がある、又は長い経過例は根本的手術療法
・身体条件が悪いときは硬化療法
内痔核 ●内痔核W度

痔核が常に肛門の外に出たまま(脱肛)で、指などで押し込んでも肛門内に戻すことができなくなった状態。肛門が裏返しになった状態となる。脱出したものが肛門括約筋で締められて腫脹し、血栓を生じ、まったく元へ戻らなくなってしまうとはげしい痛みに襲われる。内痔核が外へ飛び出すときに肛門の皮膚も一緒に引きずり出され、この皮膚の部分が腫れあがって、その中に血の塊の外痔核がいくつかつくられるからです(嵌頓)。


・手術療法
・手術不能のときは対症的治療の組み合わせ
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