コンパクト版
尻焼温泉
痔を癒す秘湯〜尻焼温泉〜
 
痔を癒してくれる温泉は、全国にたくさんありますが、この温泉はとてもユニークです。尻焼《しりやき》温泉は、群馬県中之条町六合《くに》エリアにあります。川床から温泉が湧き出ており、その川を堰き止めて作った自然そのものの巨大な露天風呂です。無料でいつでも入れますが、川が増水すると入れません。更衣室等はなく、水着でも裸でも入浴できます。

 「上流に砂防ダムが完成してからは砂の流出はなくなったが、それまで湯治客は川砂を掘って入浴した。昔からここが痔疾の名湯として知られてきたのは、お尻が入る分だけの穴を掘って、患部を湯に浸した治療をしたためであった。その独特な入浴法が尻焼の由来となった。」(「温泉教授・松田忠徳の新・日本百名湯」松田忠徳著)

 川のそばに小屋(浴舎)がたっており、中は小さな混浴の岩風呂になっています。タオル、水着は不可と利用案内に書かれています。お湯は透明に近く、狭いし明るいので、入るには勇気がいりますね。
 この天然の露天風呂では、更衣室はありませんのでどのように着替えるかが問題です。私が訪れたときは、20人程度の人がいたでしょうか。タオルを巻いただけの夫婦?、水着を着たファミリー、着替えをせず足湯を楽しむ若いカップルなどでした。

 川に入ってみると、(ちなみに私は水着着用です。)、温泉が湧出しているところがいくつもあって、その付近は50度くらいで熱いのですが、少し離れるとやや温い感じになります。ずっと浸かっていられます。岩が多く、温泉によるものか赤茶色になっています。その岩がぬるぬるしてすべります。また、足のつかない、深いところもあります。へびも虫もいた!油断禁物、足元注意です。浅く窪んだところがいくつかあって、そこに寝っ転がりました。ついでに、泳いでもみました。当日は、暑くも寒くもない天気、水の流れも穏やかで、自然を満喫、気分は爽快でした。この温泉は、確かに痔にもいいような気がします。(元痔主)
 
尻焼温泉 上流から眺める。あたり一帯が温泉
   
泉質:カルシウム・ナトリウム・硫酸塩・硫化物温泉
適応症:痔疾、リューマチ、皮膚病、婦人病、高血圧、外傷
交通アクセス
◇関越自動車道渋川伊香保I.Cより車で約1時間50分
◇JR吾妻線長野原草津口駅より六合地区路線バスで約35分『花敷温泉』下車、徒歩約10分
2016年6月訪問
 
痔プロ.com