■廣田神社 「大阪市浪速区の広田神社にあげる絵馬の赤えいも、女神で海神であるこの神社の使であるといわれている。この神社は痔疾のものが赤えいを禁食して、赤えいの絵馬をあげて願をかけると治るといわれる。広田神社が痔疾の神であるというのには、種々こじつけの伝説がもとになっている。昔この神社のあたりが四天王寺の寺領であったことから、寺領を痔良にあてて痔を良くしてくれる神だという話。祭神が地の神であるのを誤って痔の神になったという話がそれである。それはそれとしても、この絵馬には、板いっぱいに赤えいを一匹描いた図、社殿とこの魚を描いた図、大海原に遊泳する図の三種類あるが、いずれも愉快に描かれていて庶民の洒落気をうかがうことができる。」(岩井宏實著「ものと人間の文化史12・絵馬」から引用、「えい」は原文では漢字ですが表記できませんでした。) この赤えいを禁食して、赤えいの絵馬を奉じて痔疾平癒を祈願するという風習は、神戸市の長田神社にもあります。
■岡松寺(こうしょうじ) このお寺に痔疾平癒の信仰のある秋山自雲のお墓があります。昨年(2002年)訪れた時は、隣でマンションが建設中でした。現在は様子が変わっているかもしれません。「大阪市福島岡松寺内の秋山自雲霊神という石碑に、痔のわるい人が願かけし、なおったお礼に
2015年8月31日再訪してみました。 お墓はありました。「秋山自雲霊神」と刻まれています。ビルが建てられていて、すっかり様子が変わっておりました。お寺の本堂はビルの中にあります。お寺の方に話を聞いていないので、秋山自雲の位牌、木造などがあるかどうかは不明です。
■興覚寺 日蓮宗です。中風、持病、頭痛、肩こり、めまい、不眠、痔、夏ばて防止に御利益のあるお寺です。夏の土用の丑祈願祭に「ほうろく祈祷」にあわせ、「痔封じ」祈願を行っているそうです。ここにも痔疾平癒の信仰のある「秋山自雲」のお墓があります。門から入って、すぐ正面に痔封じの神様として秋山自雲が祀られています。このお寺では、病気平癒のため、絵馬を奉納します。
■自安寺 痔疾平癒の信仰のある「秋山自雲」が「秋山白雲霊神」として祀られています。 自安寺は、1742年に創建され、境内に本堂・妙見堂、鬼子母神堂、浄行菩薩堂、秋山白雲霊神堂などを構えていました。その賑わいは、「江戸浪速百景」に一つとして数えられていました。「千日前の妙見さん」の名前で親しまれ、特にその縁日の「牛の日」は、湊町付近から日本一付近まで「夜店」が出店して、千日前一帯は賑わいました。 ことに明治17年以降、南地五花街が華やいだ頃からは妙見さんも賑わいました。 その後、度重なる火災で境内は狭小となり、昭和42年に現在地へ移転し、ビル建築へと変貌していきます。(自安寺ホームページから抜粋) 火災・移転により、現在、秋山白雲の墓は失われているそうです。(お寺の方から聞きました。) ■田中寺(でんちゅうじ) がん、痔などの封じ寺 高槻市観光協会ホームページでの次のように紹介されています 「畠山神社のすぐ西側にある日蓮宗の封じ寺。年中行事として、ガンや痔、ぜんそく、神経痛などの病封じを予約制で受け付けている。 毎年節分に行われるが「水かけ神事」では、寒極める中、ふんどし姿になった男たちが本堂の前で水ごりを行う豪快な光景が見られる。」
JR高槻駅から市営バス「梶原東」行きで約15分、「梶原」下車すぐ ■大隆寺 痔の神様である秋山自雲のお墓があります。現在は、室内に安置されています。お墓には、「南無妙法蓮華経 秋山自雲霊神」と刻されています。位牌は残っていないそうです。また、この大隆寺は、京都本能寺を本山とする法華宗のお寺とのことです。(ご住職のお話) 枚方市発行の「ひらかた観光ガイドマップ」に、この大隆寺は、次のように紹介されています。 「天正3(1575)年、日承上人の開基。境内からは、枚方寺内町『油ヤ与左衛門』ものとされる大甕が見つかっています。日蓮宗。」
2015年8月31日訪問 |
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